「自分はこれでいいんだ」という、ブレない自信を生み出す
子ども達はそれぞれがその時期にふさわしい学びの体験を必要としています。
宿題、テストの成績、「こうしなければいけない」という大人が定めた枠、そういったものにあまりとらわれることなく、暖かく成長を見守ってくれる環境の中で、自分の中から湧き出てくる好奇心に従って思いっきり遊び、学ぶ・・・・そんな体験をたくさん持てた子どもの中には、ゆるぎない自信、「自分はこれでいいんだ」という感覚が自然に育ってくる・・・・長年の経験から、そんな風に感じています。
自分がやりたいと思ったことを自分自身の力で楽しみながら実現していく力、それは人から強制されて身につけるべきものではなく、子どもが自らの手で獲得していくもの。
その力は、将来どんなことがあってもゆらぐことのない宝となるでしょう。
「どのようにしたか」が大事
大人の社会では、いつも「何を達成できたか」が問われます。
しかし、子ども達にもそれを求め過ぎると、子どもはやがて息が詰まり、自由な発想・感覚を失っていき、ただ義務感だけで物事を行う「指示待ち」の状態につながっていきかねません。
逆に、成果に追われることのないゆったりとした自由な時間の中では、子ども達は勉強でも楽器の演奏でも遊びでも、楽しみながら自発的に学んでいくことができます。
「成果」が大事なのではなく、何かをやりたいと思う自発的な気持ち、それを楽しんで存分にやれたかどうか、友だちともその喜びを共有できたか、そういった「どのようにしたか」こそ、教育者が十分に配慮すべきポイントではないでしょうか。
「チームワーク」を育てる
子ども達の心の中にしっかりとした「自分」という軸を育て、それをベースに社会とつながっていく力を育んでいく上では、「仲間」との関わり方が非常に大切です。
どんぐり自然学校では「屋久島キャンプ」や「サイクリング遠征」など、仲間たちと共に「どのようにするか」を自分たちで考えて実現していく機会がたくさんあります。
その際、子ども達の中でどのような関わり合いが生まれているか、自分の意志を大事にしながら友人のことも思いやって行動できているかどうか、そういった点を細やかに見守ることを大切にしています。
やがて社会に出て、自分のやりたいことをやりがいを感じながら実現していく、その初めの一歩として「チームワーク」「仲間意識」を育てていくことがとても大切です。
「シュタイナー教育」と私たち
これまで述べてきたようなことを実践していく上で、私たちはドイツのルドルフ・シュタイナー(1861-1925)の教育論の影響を大きく受けています。
この「シュタイナー教育」を、今の時代、鹿児島という土地にふさわしい形で実践していくことが、私たちの目標です。
細部にこだわり過ぎて「木を見て森を見ず」ということにならないようにしながら、シュタイナーがその教育を通して実現しようとしていた「真に力強く、現実の生活の中へと入っていくことのできる人間」を育成するためには何が必要なのか、それをいつも自分たちに問いかけ、実践を続けていきたいと考えています。
どんな子どもに育つの?
現在大学生となった息子さんがどのような子に育ったと思うかをテーマに、父兄の方にお話をしていただきました。
こちらよりご覧いただけます。よろしければ参考になさってください。